現代にいる他の者では解ける者はいないだろう。 そんな問題を、偶然にも解いてしまった。 私の一番頭の良い友人でさえ、これは解けないであろう。 そんな問題を、たった半日で解いてしまったのだ。 私は何も食べず、日が暮れるまで証明を続けた。 そして、その問いの解は間違えていなかった。 私は、この問いの解を出したことを心底喜んでいる。 それと同時に、この解を出してしまったことを心底後悔している。 実験はできない。 ぶっつけ本番というわけだ。 しかし、その結果を記録することは、誰にもできない。 この地球上で、何が起こるかを知っているのは私だけであろう。 その私でさえ、記録することはできないのだ。 死ぬことは怖くはない。 消えてしまうことも怖くない。 友人と話すことができなくなるのは少し心残りではある。 しかし、それすらも小さなことに思える。 それが起こるのは今日。 今日で、時間が終わり、そして始まる。 今のこの宇宙が終わり、新しい宇宙が生まれる。 それが自分の目で確認できないのが、私はたまらなく悔しい。