README.txt DOSBox v0.73 *************************************************************************** 2009/06/26 初版 2009/06/27 誤記訂正 2009/06/30 豆情報追記 2009/07/12 不要な訳者補記削除、誤記訂正 DOSBox v0.73 の README.txt を自分用に翻訳した。 訳者の環境は Windows XP SP3 日本語 http://www.dosbox.com/ から次の配布をダウンロードして標準インストールした。 Windows 0.73 Win32 installer 翻訳に当たっては、当初なるべく原文に忠実を心がけようとしたのだが、 日本人の感覚からはとても理解し難い箇所も多く見当たり、 原文が伝えたがっている意味を、 日本人が分かり易い言葉に置き換える事とした。 また、随所に訳者の知識不足を補う為の補記が入っている。(※で始まる) それには本来の内容とはかけ離れた物もあるかもしれない。 これをどなたか他の方が見る事になるかはわからないが、 それに備えて、この序文を記載しておく。 *************************************************************************** ====== 注記: ====== 私達は、いつの日か DOSBox が全ての PC プログラムを動かすことを願っていますが、 まだそこには至っていません。 現在、ハイエンドマシンで実行される DOSBox で、 およそ 486PC と同等の物となるでしょう。 DOSBox は、CGA/Tandy/PCjr などの古典から、Quake 世代のゲームまで、様々な DOS ゲームを稼動出来るように構成できます。 ====== 目次: ====== 1. クイックスタート 2. よくある質問(FAQ) 3. 使用法 4. 内部コマンド 5. ショートカットキー 6. マッパー 7. キーボードレイアウト 8. シリアルマルチプレーヤの特徴 9. リソースが厳しいゲームを実行する方法 10. トラブルシューティング 11. 設定ファイル 12. 言語ファイル 13. DOSBox の独自バージョン構築 14. 謝辞 15. 連絡先 ===================== 1. クイックスタート: ===================== DOSBox で "INTRO" と入力してクイックツアーを始めて下さい。 マウントについて理解する事は不可欠です。 DOSBox は、エミュレーションでアクセス出来る如何なるドライブ(又はその一部) も自動的に作成したりはしません。 「2. よくある質問」の「プロンプトのドライブ表示が"C"ではなく"Z"になっている」 という項目と、「4. 内部コマンド」にある "MOUNT" コマンドの解説を良く見て 下さい。 ================= 2. よくある質問: ================= よくある質問(FAQ:Frequently Asked Questions): 質問: プロンプトのドライブ表示が"C"ではなく"Z"になっている 質問: 毎回こんなコマンドを入力しなきゃいけないの? 自動化は? 質問: フルスクリーンにはどうやって変更を? 質問: CD-ROM が動きません 質問: ゲーム・アプリケーションが CD-ROM を認識しません 質問: マウスが動きません 質問: 音が出ません 質問: 音がつかえたり、伸びたり、何か変 質問: "\"や":"が入力できません 質問: キーボードの反応が遅い 質問: カーソルがいつも一方向にしか動かない 質問: ゲーム・アプリケーションの動きが遅すぎる! 質問: ゲーム・アプリケーションが上手く動かない・クラッシュする! 質問: DOSBox は PC に何か害がありますか? 質問: メモリサイズ・CPU 速度・ems・サウンドブラスターの IRQ を変更したい 質問: 現在どんなハードウェア音源をエミュレート出来るの? 質問: DOSBox が起動時にクラッシュする 質問: 私が実行したゲーム(Duke3D/Blood/Shadow Warrior)に問題がある 質問: 素晴らしい README だ! でもまだよくわかんないよ 質問: プロンプトのドライブ表示が"C"ではなく"Z"になっている 回答: "Z"ドライブは DOSBox がエミュレーションの為に作った仮想ドライブです。 (PC のハードディスクに"Z"ドライブが出来たわけではありません) まず "mount" コマンドを使って、利用したいディレクトリを DOSBox から アクセス出来るドライブとして登録しなければなりません。 例えばウィンドウズの場合、目的のゲームがあるディレクトリが "D:\GAMES" ならば、DOSBox で次の通り入力して下さい。 "mount C D:\GAMES" これで DOSBox の"C"ドライブは、ウィンドウズでの "D:\GAMES" を意味する 事になります。 Linux では "mount c /home/username" と入力すれば、DOSBox の"C"ドライブ が Linux の "/home/username" と同義となります。 ただ、このままでは DOSBox のプロンプトは"Z"のままなので、DOSBox の ドライブを変更してやる必要があります。次のように入力して下さい。 "C:" 上手く行けば DOSBox のプロンプトは "C:\>" となっているでしょう。 質問: 毎回こんなコマンドを入力しなきゃいけないの? 自動化は? 回答: DOSBox の設定ファイルには [autoexec] セクションがあります。 ここに記述されたコマンドは、DOSBox の起動時に実行されますので マウントの自動化にはこのセクションを利用できます。 ※ DOSBox のショートカットを右クリックして、プロパティにあるリンク先 "C:\Program Files\DOSBox-0.73\dosbox.exe" の後に、 半角スペースを挟んで -c "mount c c:\dosgames" -c "c:" のように追加してやり、そのショートカットから起動しても良い。 この例は c:\dosgames を C ドライブとしてマウントして、そこに移動 プロンプトは C を示しているはず<実ドライブの c:\dosgames 質問: フルスクリーンにはどうやって変更を? 回答: "Alt"+"Enter" を押して下さい。 他にも DOSBox の設定ファイルを編集して "fullscreen=false" の所を "fullscreen=true" にすれば、最初からフルスクリーンで起動します。 もしフルスクリーンでの見た目が悪いと思ったら、設定ファイルの fullresolution のオプションを変更してみてください。 フルスクリーンから抜け出したい時は、もう一度 "Alt"+"Enter" です。 質問: CD-ROM が動きません 回答: CD-ROM をマウントするには、いくつかの追加オプション指定が必要です。 CD-ROM サポートを有効にする(MSCDEX を含む)には: "mount d f:\ -t cdrom" (Windows) "mount d /media/cdrom -t cdrom" (Linux) 異なる CD-ROM インターフェイスを使いたい場合。 例えば、もし CD オーディオが機能しないなら: SDL サポートを有効にする(ローレベル CD アクセスは含まない): "mount d f:\ -t cdrom -usecd 0 -noioctl" CDオーディオのデジタルオーディオ抽出に ioctl アクセスを有効にする (windows のみ、Vista で役立ちます): "mount d f:\ -t cdrom -ioctl_dx" CDオーディオに MCI を使用する為 ioctl アクセスを有効にする: "mount d f:\ -t cdrom -ioctl_mci" 強制的な ioctl のみでのアクセス: "mount d f:\ -t cdrom -ioctl_dio" ローレベル aspi サポート(win98 with aspi-layer installed): "mount d f:\ -t cdrom -aspi" 上記の例示: "d" DOSBox に取り込むドライブレター "f:\" PC 上での CD-ROM の場所 "0" CD-ROM ドライブの数、"mount -cd" で報告される (この値は CD オーディオに SDL を使用する場合に のみ必要となる。それ以外では無視される) 次の質問「ゲーム・アプリケーションが CD-ROM を認識しません」も参照の事 質問: ゲーム・アプリケーションが CD-ROM を認識しません 回答: 必ず "-t cdrom" スイッチでマウントして下さい。 これにより CD-ROM と連動の DOS ゲームが要求する MSCDEX インターフェイスが有効となります。 また、正しいラベル("-label LABEL")を "mount" コマンドに追加 してみて下さい。 "LABEL" は CD-ROM のボリュームラベル(ボリューム ID)です。 ※補記:エクスプローラ等で表示されるドライブ名が 「???(E:)」の場合 "???" がボリュームラベル。 "E" はドライブレター。 CD の場合、ボリュームラベルは CD 毎に異なる。 ボリュームラベルの無いドライブもある。 当該ドライブを右クリックして、プロパティから ボリュームラベルは好きに変更出来る(XP の場合全般タブ最上部) ウィンドウズでは "-ioctl", "-aspi", "-noioctl" を指定できます。 "mount" コマンドの解説を見て下さい。 「4. 内部コマンド」にそれらの意味と audio-CD に関連する追加オプション "-ioctl_dx", "ioctl_mci", "ioctl_dio" の記載があります。 CD-ROM イメージを作ってみて下さい。(出来れば CUE/BIN のペアで) そして、そのイメージ(CUE シート)を DOSBox 内部コマンドの "IMGMOUNT" ツールでマウントしてみてください。 これはどんな OS でもローレベル CD-ROM のサポートに大変効果的です。 質問: マウスが動きません 回答: 通常、DOSBox はゲームがいつマウスコントロールを使用するかを検出します。 スクリーンをクリックすると、マウスはロックされ(DOSBox のウィンドウに 閉じ込められ)そして使用出来るようになります。 いくつかのゲームでは、DOSBox のマウス検出は機能しません。 その場合は "CTRL"+"F10" を押して手動でマウスをロックできます。 質問: 音が出ません 回答: ゲームで音が正しく設定されているか確認してください。 これはゲームのインストール過程、若しくはサウンドユーティリティ設定 に問題があるのかもしれません。 まず最初に自動検出オプションが提供されているかを確認してください。 もし何も無ければ、"soundblaster" か "soundblaster16" を 既定値の「address=220 irq=7 dma=1」で選択してみてください。 また、音源デバイスに midi をアドレス 330 で選択したいかもしれません。 DOSBox の設定ファイルでは、エミュレートされたサウンドカードの パラメータを変更することができます。 それでもまだ何の音も出ないようなら、設定ファイルの [cpu] 項目から "core=" を "normal" に、"cycles=" に少し低めの数値(例:cycles=2000) を設定して下さい。 また、ホストの OS 環境で音が出る状態にある事も確認して下さい。 (※DOSBox が起動していない状態で音が出ないような状況は論外) いくつかのケースでは、サウンドブラスタープロ(DOSBox 設定ファイルの "sbtype=sbpro1")や gravis ultrasound("gus=true")のような異なった サウンドデバイスエミュレートを使用すると効果があるかもしれません。 質問: 音がつかえたり、伸びたり、何か変 回答: DOSBox を現在のスピードで動かすのに CPU パワーを使いすぎです。 サイクル("cycles")を低く、フレームをスキップ("frameskip")、 サウンドデバイスやミキサーデバイス("[mixer]")のサンプリングレート を下げる、等を試してみて下さい。(DOSBox の設定ファイルを参照) 設定ファイルではプレバッファ("prebuffer")も増やす事が出来ます。 もし "cycles=max" か "=auto" を指定しているなら、干渉の原因となりうる バックグラウンドプロセスが無いか確認して下さい。 (特にそれらのハードディスクアクセスが問題です) 質問: "\"や":"が入力できません 回答: これは、あなたのキーボードが DOS レイアウトにマッチしない(又は、 正しく認識されない)とか、キーマッピングが間違っている等の様々な ケースで発生します。 可能性のあるいくつかの修復法は: 1. 代わりに"/"を使うか、"ALT-58"で":"、"ALT-92"で"\"を入力 2. DOS キーボードレイアウトに変更 (「7. キーボードレイアウト」を参照) 3. DOSBox の設定ファイルで "[autoexec]" セクションに 実行したいコマンドを記入 4. DOSBox の設定ファイルで "usescancodes" の項目を変更 ("true"(既定値)を "false" に)※効果ないOSもある? 5. OS のキーボードレイアウトを変更 ホストのレイアウトを特定できないか、または DOSBox 設定ファイルの "keyboardlayout=none" になっているなら、米国の標準レイアウトが使用 されています。 この設定では、"\"(バックスラッシュ)は"enter"の周囲にあるはずです。 ":" (コロン) は"shift"を押しながら"enter"と"l"(エル)の間のキーを 押してみて下さい。 ※訳者環境では、"SIFT+;" で ":"、"\" の代わりに "/" を使用するのが楽 質問: キーボードの反応が遅い 回答: DOSBox の設定ファイルで優先度を下げてください、例えば "priority=normal,normal" に変更してください。 また、サイクルを下げてみたいのならば、"cycles=10000" のように まず固定サイクルカウントを使用してください。 質問: カーソルがいつも一方向にしか動かない 回答: DOSBox 設定ファイルの "[joystick]" セクションで "joysticktype=none" と設定して、ジョイスティックエミュレーションを無効にしても同様かを 確認して下さい。 また、ジョイスティックやゲームパッドが接続されているのならば プラグを抜いてみてください。 ゲームでジョイスティックを使用したい場合、設定ファイルで "timed=false" とした後、ジョイスティックを必ず調整して下さい。 (OS とゲームやゲームのセットアッププログラムの両方で) 質問: ゲーム・アプリケーションの動きが遅すぎる! 回答: 「9. リソースが厳しいゲームを実行する方法」を参照して下さい。 質問: ゲーム・アプリケーションが上手く動かない・クラッシュする! 回答: 「10. トラブルシューティング」を参照して下さい。 質問: DOSBox は PC に何か害がありますか? 回答: DOSBox は他のいかなるリソースを要求するプログラムより あなたの PC に害を及ぼす事はありません。 サイクルの増加指定は、CPU のオーバークロックを行うわけではありません。 サイクルを高く設定しすぎると、DOSBox が動かしているソフトウェアには パフォーマンスの否定的効果しかもたらしません。 質問: メモリサイズ・CPU 速度・ems・サウンドブラスターの IRQ を変更したい 訳者注)*********************************************************** ここは質問に対する回答が不適切!! 回答が意味するのはゲーム中に変更を加えた設定を保存して、 後にそれを読み込んで利用する場合などの方法。 でも、複数の設定ファイルを利用出来るという事なら良い事だ♪ 訳者注以上)******************************************************* 回答: 可能です! 設定ファイルを作成するだけです。 "config -writeconf configfile" ※このコマンドだと "configfile" という拡張子の無いファイルが DOSBox のインストールフォルダに作成される。 通常読み込まれる "dosbox-0.73.conf" は "C:\Documents and Settings \ユーザ名\Local Settings\Application Data\DOSBox" にある。 作成した設定ファイルを、メモ帳などのエディタで開いて調整して下さい。 作成した設定ファイルで DOSBox を起動するには "dosbox -conf configfile" ※読み込む設定ファイルを指定して起動 DOSBox から実行出来るとすると再起動になるのかな? 設定コマンドの解説は「4. 内部コマンド」を参照して下さい。 質問: 現在どんなハードウェア音源をエミュレート出来るの? 回答: DOSBox はいくつかの古いサウンドデバイスをエミュレートします。 - PC 内部スピーカ このエミュレーションはトーンジェネレータと内部スピーカに 送られるデジタルサウンドアウトプットのいくつかのフォーム を含みます。 ※1980年代末期までは PC の音と言えば普通これしか無かった - Creative CMS/Gameblaster これは Creative Labs(R) からリリースされた最初のカードです。 初期設定ではポート 0x220 に読み込まれます。 これを Adlib エミュレーションで有効にすると、競合を起こす かもしれないので注意が必要です。 ※この頃の MIDI アダプタは MPU-401 互換が標準 - Tandy 3 voice この音源のエミュレーションはノイズチャンネルを除き完了しています。 ノイズチャンネルに関しての記録は少なく、それ故に音の精度について は最善の推測でしかすぎません。 - Tandy DAC これにはサウンドブラスターのエミュレーションを利用します。 従って、サウンドブラスターが DOSBox 設定ファイルで無効にされない ようしてください。 Tandy DAC は BIOS レベルでエミュレートされるだけです。 - Adlib このエミュレーションは殆ど完璧です。 デジタル化された音を殆ど再現出来るアドリブの性能を含んでいます。 ※音といえば PC スピーカだけの時代に終わりを告げた、 1980年代末期の標準 FM 音源 - SoundBlaster 16 / SoundBlaster Pro I & II / SoundBlaster I & II DOSBox の初期設定では、サウンドブラスター 16 レベル 16ビット ステレオサウンドとなっています。 設定ファイルを編集すれば異なるバージョンのサウンドブラスター 選択する事が出来ます。(「4. 内部コマンド」の CONFIG 参照) - Disney Soundsource プリンタポートを使用して、この音源はデジタル音のみ出力します。 - Gravis Ultrasound このハードウェアのエミュレーションは近い内に完了します。 しかしながら、MPU-401 が他のコードでエミュレートされて以来、 MIDI 機能は省かれています。 - MPU-401 MIDI パススルーインターフェイスもエミュレートされています。 この音出力法は General Midi か MT-32 デバイスを使用した時にのみ 機能するでしょう。 ※1990年代初頭の MIDI 標準アダプタ(ローランド MIDI 音源 MT-32 用) ※General MIDI(GM) 音源は1990年代中頃に MT-32 からの世代交代で台頭 当時のウィンドウズはこれ相当のものを標準に想定していた 質問: DOSBox が起動時にクラッシュする。 回答: これは本当は DOSBox の問題ではありませんが、解答は環境変数 "SDL_AUDIODRIVER" を "alsa" か "oss" に設定することです。 ※"alsa"、"oss" は Linux, Unix 関係。 ※現在の環境変数は "set" コマンドで確認出来る。 参考までに初期の値は PATH=Z:\ COMSPEC=Z:\COMMAND.COM BLASTER=A220 I7 D1 H5 T6 質問: 私が実行したゲーム(Duke3D/Blood/Shadow Warrior)に問題がある 回答: まず最初に、ゲームのポートを見つけてみて下さい。 きっと、よい経験を得られるでしょう。 高解像度の時に起こるグラフィックス問題を解決するには、 DOSBox の設定ファイルで "machine=svga_s3" の記載を探して "svga_s3" を "vesa_nolfb" に変更して下さい。 質問: 素晴らしい README だ! でもまだよくわかんないよ 回答: 「初心者の為の絵付 DOSBox ガイド」を見て下さい。助けになるでしょう。 "The Newbie's pictorial guide to DOSBox" http://vogons.zetafleet.com/viewforum.php?f=39 DOSBox の wiki も試してみて下さい。 http://www.dosbox.com/wiki/ この README を最後まで読んでも分からない事がある場合、 DOSBox サイトのフォーラムをチェックして下さい。 http://www.dosbox.com =========== 3. 使用法: =========== DOSBox コマンドラインオプションの概要。 ウィンドウズユーザは "cmd.exe" か "command.com" を開くか、 又は、 "dosbox.exe" へのショートカットを編集しなければなりません。 これらのオプションは、各項目で別段の記述が無い限り、全ての OS で有効です: dosbox [name] [-exit] [-c command] [-fullscreen] [-conf congfigfile] [-lang languagefile] [-machine machinetype] [-noconsole] [-startmapper] [-noautoexec] [-securemode] [-scaler scaler | -forcescaler scaler] [-version] dosbox -version dosbox -editconf program dosbox -opencaptures program dosbox -printconf dosbox -eraseconf name "name" がディレクトリの場合、"C"ドライブとしてマウントされます。 "name" が実行可能な場合、"C"ドライブの "name" ディレクトリとして マウントされ、そして "name" が実行されます。 -exit DOS アプリケーション "name" が終了した時、 DOSBox を閉じます。 -c command "name" を実行する前に、指定したコマンドを実行します。 複数のコマンドを指定できます。 それぞれのコマンドは "-c" で始まらなければなりません。 "command" に指定出来るのは、内部コマンド、DOS コマンド、そして、 マウントされたドライブで実行出来る物です。 -fullscreen DOSBox をフルスクリーンモードで起動します。 -conf configfile DOSBox を "configfile" で指定したオプションで起動します。 複数の "-conf" オプションが存在するかもしれません。 「11. 設定ファイル」を参照して下さい。 -lang languagefile DOSBox を "languagefile" で指定した言語ファイルで起動します。 ※現在、日本語の公式言語ファイルは無い -machine machinetype DOSBox を "machinetype" で指定したエミュレートに設定します。 指定出来るのは: "hercules", "cga", "pcjr", "tandy", "svga_s3"(既定値), 他にも DOSBox 設定ファイルの "#" で始まるコメント行に記載された 追加チップセットも有効です。 "svga_s3" は "vesa" エミュレーションもよく再現します。 いくつかの特別な "vga" 効果を使用するには "vgaonly" を指定できますが、 これで "svga" 機能を無効にすると、より高いエミュレーション精度の為 (大幅に)遅くなるでしょうから注意して下さい。 "machinetype" の設定はビデオカード、サウンドカードの両方に影響します。 -noconsole (Windows のみ) DOSBox をコンソールウィンドウ非表示で起動します。 出力は "stdout.txt" と "stderr.txt" にリダイレクトされます。 -startmapper DOSBox 起動時にキーマッパーを起動します。 通常、キーボードの問題を抱える人向けです。 -noautoexec 設定ファイルの [autoexec] セクションをスキップして起動します。 -securemode "-noautoexec" とほぼ同じですが、 "AUTOEXEC.BAT" の最後の行に "config.com -securemode" と追記されます。 (DOSBox 内部でドライブをマウントするいかなる変更も無効にします) -scaler "scaler" "scaler" で指定した低解像度モードの拡大・拡張を適用します。 DOSBox 設定ファイルの [render] セクション "scaler" を参照して下さい。 -forcescaler scaler "-scaler" パラメータと似ていますが、指定した "scaler" が 例え適合しないと思われる場合でも、強制的に適用を試みます。 -version バージョン情報を出力して終了します。古いバージョンで役立ちます。 -editconf program "program" で指定したプログラムで設定ファイルを呼び出します。 このコマンドは何度でも指定できます。 その場合、最初に指定したプログラムが起動に失敗した時に、 二番目のプログラムに移行します。 -opencaptures program "program" で指定したプログラムを呼び出します。 "captures" で指定したフォルダの位置を最初のパラメータとします。 ※"captures" は設定ファイル [dosbox] セクションの1項目。 既定値は "capture" となっており、この場所は C:\Documents and Settings\ユーザ名\Local Settings \Application Data\DOSBox\capture -printconf デフォルトの設定ファイルの場所を表示します。 -eraseconf デフォルトの設定ファイルを消去します。 注記:name, command, configfile, languagefile がスペースを含んでいる場合、 " で囲って下さい。("command", "file name" 等) この囲いを入れ子にしたい場合(-c で mount をするような時)は ウィンドウズと OS/2 ならば " の中で ' が使えます。 その他の OS では、" の中ではエスケープされた " を使う事が出来ます。 例示 Windows: -c "mount c 'c:\program files\'" Linux : -c "mount c \"/tmp/name with space\"" ウィンドウズでの dosbox コマンド使用例: dosbox c:\atlantis\atlantis.exe -c "MOUNT D C:\SAVES" これは c:\atlantis を c:\ としてマウントして atlantis.exe を実行していますが その前に C:\SAVES を D ドライブとしてマウントしています。 ウィンドウズでは、ディレクトリやファイルを DOSBox にドラッグして 実行させる事もできます。 ===================== 4. 内部コマンド: ===================== DOSBox は DOS の command.com にあるコマンドの多くをサポートしています。 この DOS 内部コマンドのリストはプロンプトで "HELP" と入力すれば表示されます。 ※"help /all" としないと全てを表示しない。 更に、以下のコマンドが利用できます: MOUNT "Emulated Drive letter" "Real Drive or Directory" [-t type] [-aspi] [-ioctl] [-noioctl] [-usecd number] [-size drivesize] [-label drivelabel] [-freesize size_in_mb] [-freesize size_in_kb (floppies)] MOUNT -cd MOUNT -u "Emulated Drive letter" ローカルディレクトリを DOSBox 内でのドライブとしてマウントします。 "Emulated Drive letter" DOSBox 内部でのドライブレター(例:C) "Real Drive or Directory" DOSBox からアクセスさせたいローカルディレクトリ (Drive の指定は、通常、ウィンドウズで CD-ROMs を使う場合) -t type マウントするディレクトリのタイプ dir(既定), floppy, cdrom, が指定可能 -size drivesize ドライブのサイズ設定。 "drivesize" には"bps,spc,tcl,fcl" を指定します: bps: 1 セクタ当たりのバイト数 通常のドライブでは 既定値 512 CD-ROM ドライブでは既定値 2048 spc: 1 クラスタ当たりのセクタ数 通常 1 から 127 の間 tcl: クラスタ数総 1 から 65534 の間 fcl: 空きクラスタ総数 1 から tcl の間 ※訳者覚書)セクタは記憶領域を構成する最小単位 クラスタはファイル格納対象としての最小単位 つまり 1 セクタが 512 バイトで、1 クラスタが 8 セクタの場合 例え 1 KB のファイルを格納しても、512 x 8 = 4096 バイト = 4 KB ( = 1 クラスタ)の領域が占有される。 -freesize size_in_mb | size_in_kb ドライブで利用可能な空きスペースの量を設定します。 通常のドライブでは MB 単位 フロッピーの場合は KB 単位 これは "-size" の簡易バージョンです。 -label drivelabel ドライブ名に "drivelabel" を指定します。 CD-ROM ラベルを正しく読めないようなシステムに必要です。 (プログラムが CD-ROM を見つけられないような時に効果的です) ラベルを指定しなければ、ローレベルサポートはありません。 ("-usecd #" と "-aspi" パラメータの両方又はどちらか、 若しくは "-noioctl" の指定は省略されます): ウィンドウズでは、ラベルはリアルドライブから抽出されます。 Linux では、ラベルは "NO_LABEL" にセットされます。 ラベルを指定した場合、このラベルはドライブがマウントされている間 有効です。アップデートされる事はありません。 -aspi "aspi" レイヤーを強制的に使います。 ウィンドウズで ASPI-Layer の CD-ROM がマウントされている時 にだけ有効です。 ※CD-ROM が SCSI で無ければ無視 -ioctl (CD オーディオの自動選択) -ioctl_dx (CD オーディオに使用するデジタルオーディオ抽出) -ioctl_dio (CD オーディオに使用する ioctl 呼び出し) -ioctl_mci (CD オーディオに使用する MCI) ioctl コマンドの強制使用。 ウィンドウズがサポートする CD-ROM がマウントされている場合にのみ 有効です。(Win2000/XP/NT) 様々な選択肢は CD オーディオが扱われる方法で異なるだけです。 -ioctl_dio が(作業負荷が最も低い為)好んで使用されますが、 これは、-ioctl_dx(又は、-ioctl_mci)のように、全てのシステムで 上手く働くわけではないでしょう。 -noioctl SDL CD-ROM レイヤーを強制使用します。全てのシステムで有効です。 -usecd number 全てのシステムで有効です。 ウィンドウズにおいて、-usecd スイッチを使うには -noioctl スイッチの 存在が必要です。 SDL に使用されるべきドライブ選択を有効にします。 SDL CD-ROM を使用中、CD-ROM がマウント出来ないとか他の不具合がある ようならば、これを使って下さい。 "number" は "MOUNT -cd" で参照できます。 -cd SDL が検出した全ての CD-ROM ドライブとその数を表示します。 上記の "-usecd" 項目も参照して下さい。 -u マウントを解除します。"Z:\" に対しては機能しません。 注記:ローカルディレクトリを CD-ROM としてマウントする事は可能ですが、 その時は、ハードウェアサポートが無くなります。 基本的に、マウントは、実際のハードウェアを DOSBox のエミュレートした (仮想)PC に接続する事を可能にします。 そして "MOUNT C C:\GAMES" のコマンドは DOSBox に "C:\GAMES" のディレクトリを DOSBox ではドライブ "C:" として使用する旨伝えます。 また、特定のドライブレターを要求するプログラムの為、ドライブレターを変える 事も可能にします。 例えば、"Touche: Adventures of The Fifth Musketeer" というゲームは、 "C:"ドライブで実行しなくてはなりません。 しかし、DOSBox で "mount" コマンドを使用すれば、実際のドライブが何処であれ、 ゲームには"C"ドライブで実行されていると思い込ませる事が出来ます。 例えば、ゲームが "D:\OLDGAMES\TOUCHE" にある場合、"MOUNT C D:\OLDGAMES" と コマンドを実行すれば、"Touche" を"D"ドライブに置いたまま実行出来るのです。 "MOUNT C C:\" として"C"ドライブ全体をマウントする事は推奨しません! その他のドライブのルートに対するマウントも同様です。 但し、CD-ROM は読み込み専用という特質から例外となります。 ルートをマウントした場合、あなたか DOSBox が誤って全てのファイルを消して しまうかもしれません。 利用するアプリケーションやゲームを1つのフォルダにまとめて入れて、 そのフォルダをマウントする事を推奨します。 一般的なマウント例: 1. c:\DirX を フロッピーとしてマウントするには: mount a c:\DirX -t floppy 2. システムの CD-ROM ドライブ E を DOSBox の CD-ROM ドライブ D として マウントするには: mount d e:\ -t cdrom 3. システムの CD-ROM ドライブ(マウントポイント /media/cdrom)を DOSBox の CD-ROM ドライブ D としてマウントするには: mount d /media/cdrom -t cdrom -usecd 0 4. ドライブに 870MB の空き領域を持たせてマウントするには: (簡易バージョン) mount c d:\ -freesize 870 5. ドライブに 870MB の空き領域を持たせてマウントするには: (上級者限定、フルコントロール) mount c d:\ -size 512,127,16513,13500 6. /home/user/dirY を DOSBox のドライブ C としてマウントするには: mount c /home/user/dirY 7. DOSBox がスタートしたディレクトリを DOSBox の D ドライブとして マウントするには: mount d . (注記:「.」ドットが DOSBox のスタートしたディレクトリを表します) MEM メモリーの空きを表示します。 VER VER set major_version [minor_version] 実行中の DOSBox と報告された DOS のバージョンを表示します。 (パラメータ未使用) パラメータを "set" すると報告される DOS バージョンを変更できます。 例えば:"VER set 6 22" と入力すれば DOSBox はバージョンナンバーとして DOS 6.22 を報告します。 CONFIG -writeconf localfile CONFIG -writelang localfile CONFIG -securemode CONFIG -set "section property=value" CONFIG -get "section property" CONFIG は DOSBox の実行時に各種設定を変更したり、問い合わせる事が出来ます。 現在の設定と言語をディスクに保存する事が出来ます。 使用可能な全ての項目とプロパティに関する情報が「11. 設定ファイル」にあります。 -writeconf localfile 現在の設定をファイルに書き出します。 "localfile" は DOSBox にマウントされたドライブにではなく、 ローカルドライブにあります。 設定ファイルは DOSBox の様々な設定をコントロールします: :エミュレートされたメモリー、サウンドカード、その他諸々。 また、 AUTOEXEC.BAT にアクセスする事も可能です。 詳しくは「11. 設定ファイル」を参照して下さい。 -writelang localfile 現在の言語設定をファイルに書き出します。 "localfile" は DOSBox にマウントされたドライブにではなく、 ローカルドライブにあります。 言語ファイルは内部コマンドや DOS の全ての可視出力をコントロールします。 -securemode DOSBox をより安全なモードに切り換えます。 このモードでは、内部コマンドの MOUNT, IMGMOUNT, BOOT は機能しません。 また、新しい設定ファイルや言語ファイルを作る事も出来ません。 (警告:このモードを解除するには DOSBox の再起動が必要です) -set "section property=value" プロパティへの新たな値設定を試みます。 コマンドの成否は報告されません。 -get "section property" 現在のプロパティの値が報告され、環境変数 %CONFIG% に格納されます。 バッチファイルを使う時、値を保存するのに使えます。 "-set", "-get" は共に、バッチファイルから働き、あなたの好みにゲームを 調整するのに使えます。 例: 1. 現在のディレクトリに設定ファイルを作成: config -writeconf dosbox.conf 2. CPU サイクルを 10000に設定: config -set "cpu cycles=10000" 3. ems メモリーのエミュレーションを解除: config -set "dos ems=off" 4. どの CPU コアが使用されているか確認: config -get "cpu core" LOADFIX [-size] [program] [program-parameters] LOADFIX -f 利用可能なコンベンショナルメモリを減らします。 多くのメモリを必要としない古いプログラムに効果的です。 -size KB 単位の数値指定。既定値は 64KB。 -f 事前に割り当てられた全てのメモリ開放 例: 1. mm2.exe を起動して 64KB(既定値)のメモリを割り当てる (mm2 は 64 kb 以下で利用可能です): loadfix mm2 2. mm2.exe を起動して 32KB のメモリを割り当てる: loadfix -32 mm2 3. 割り当てられていたメモリを開放する: loadfix -f RESCAN DOSBox にディレクトリ構造を再読み込みさせる。 DOSBox の外で、マウントされたドライブの何かを変更した時に役立ちます。 (CTRL+F4 でも可能) MIXER Makes DOSBox display its current volume settings. DOSBox の現在のボリューム設定を表示します。 これを変更するには: mixer channel left:right [/NOSHOW] [/LISTMIDI] channel MASTER, DISNEY, SPKR, GUS, SB, FM [, CDAUDIO] のどれか1つを指定します。 CDAUDIO はボリュームコントロールが有効な CD-ROM でのみ利用可能です。 (CD image, ioctl_dx) left:right ボリュームレベルをパーセントで指定します。 頭に D を付けるとデシベルでの指定となります。(例:mixer gus d-10) /NOSHOW ボリュームレベルを変更した時、その結果を表示しません。 /LISTMIDI 利用可能な MIDI デバイスのリストを表示します。(Windows) ウィンドウズ既定の midi-mapper 以外を選択したい時は、 設定ファイルの [midi] セクションに "midiconfig=id" の行を 追加して下さい。 "id" には LISTMIDI で表示されたリストの番号を指定します。 IMGMOUNT DOSBox にディスクや CD-ROM のイメージをマウントするユーティリティです。 IMGMOUNT DRIVE [imagefile] -t [image_type] -fs [image_format] -size [sectorsbytesize, sectorsperhead, heads, cylinders] IMGMOUNT DRIVE [imagefile1, .. ,imagefileN] -t iso -fs iso imagefile DOSBox にマウントするイメージファイルの場所です。 DOSBox 内部にマウントされた物でも、実際のディスクでもかまいません。 CD-ROM イメージもマウント出来ます。(ISO か CUE/BIN) CD 交換機能が必要な場合、全てのイメージを続けて指定して下さい。 (次の項目参照) CUE/BIN のペアはオーディオトラックを格納出来るので、ISO(データのみ) と比較すると、お勧めの CD-ROM イメージタイプです。 imagefile1, .. ,imagefileN DOSBox にマウントする CD-ROM イメージファイルの場所です。 イメージファイルの番号指定は、CD-ROM イメージにのみ可能です。 CTRL+F4 で CD の交換はいつでも可能です。 これは複数の CD-ROM で構成されたゲームをプレイ中に CD の交換を 要求される場合に必要です。 -t 有効なイメージタイプは: floppy: フロッピイメージ指定。ディスクジオメトリは DOSBox が自動認識します。(360K, 1.2MB, 720K, 1.44MB, etc) iso: CD-ROM iso イメージ指定。 自動でジオメトリのサイズに設定されます。 ISO か CUE/BIN で可能です。 hdd: ハードディスクドライブイメージ指定。 動作には適切な CHS ジオメトリ設定が必要です。 ※訳者補記)ここで言うディスクジオメトリとは、ディスクの: C:シリンダ H:ヘッド S:セクタ つまり CHS(Cylinder Head Sector)ジオメトリを言っていると 思われる。 大抵の場合、ハードディスクは 1 セクタ = 512 バイト(セクタは記憶領域の最小単位) 1 クラスタ = 63 セクタ つまり、ディスクサイズ(バイト数)を表す式は: 512 x 63 x H x C ※訳者補記 以上) -fs 利用可能なファイルシステムフォーマット: iso: ISO 9660 CD-ROM フォーマットを指定します。 fat: イメージが FAT ファイルシステムを使用するよう指定します。 DOSBox はイメージをドライブとしてマウントするよう試み、 DOSBox 内部から利用可能なファイルを作ります。 none: DOSBox はディスクのファイルシステムを読み込む試みをしません。 これは、ディスクをフォーマットする必要がある時や、 BOOT コマンドでそのディスクを起動したい時に役立ちます。 "none" を使う時は、ドライブレターではなく、ドライブ番号 (2 か 3、2 = master, 3 = slave)を指定しなければなりません。 例えば、70MB のイメージをスレーブのドライブとしてマウントする には: "imgmount 3 d:\test.img -size 512,63,16,142 -fs none" DOSBox がドライブにアクセス出来るようにマウントする場合と 比較して下さい: "imgmount e: d:\test.img -size 512,63,16,142" ※訳者補記) 512(B)x63(S)x16(H)x142(C)=73285632 B = 71568 KB = 69.890625 MB = 約 70 MB 512 > sectorsbytesize : セクタのサイズ(バイト単位) 63 > sectorsperhead : 1 ヘッド当たりのセクタ数 16 > heads : ヘッド数 142 > cylinders : シリンダ数 512、63 の部分は HDD の場合、ほぼ既定と言ってもいい値で HDD が物理フォーマットされた時点で決定・固定されている。 故に、サイズ調整はヘッド数とシリンダ数で行う。 ※訳者補記 以上) -size ドライブのシリンダ、ヘッド、セクタ ハードドライブのマウントが必要です。 CD-ROM イメージをマウントする例としては: 1a. mount c /tmp 1b. imgmount d c:\myiso.iso -t iso 又は(どちらかが使えるでしょう): 2. imgmount d /tmp/myiso.iso -t iso BOOT DOSBox が提供する OS エミュレーションとは無関係に、 フロッピー、又はハードディスクのイメージから起動を開始します。 起動フロッピーを使ったり、他の OS を DOSBox 内部で利用出来ます。 目的のエミュレートシステムが PCjr(machine=pcjr)ならば、 PCjr カートリッジ(cart.jrc)を読み込むのに boot コマンドが使えます。 BOOT [diskimg1.img diskimg2.img .. diskimgN.img] [-l driveletter] BOOT [cart.jrc] (PCjr only) diskimgN.img フロッピーディスクイメージはいくつでもかまいません。 DOSBox が指定したドライブレターで起動させた後、 好きな物をマウントできます。 CTRL+F4 を押す事で、リストにある次のディスクイメージへと変更されます。 リストはループしますので、最後まで行くと、次は最初に戻ります。 [-l driveletter] このパラメータで起動するドライブを指定出来ます。 既定値は A ドライブ、フロッピーです。 "-l C" と指定すれば、マスターとしてマウントされたハードドライブ イメージからも、又、"-l D" と指定としてスレーブのドライブからも 起動出来ます。 cart.jrc (PCjr only) PCjr のエミュレーションが有効な時、BOOT コマンドでカートリッジを 読み込む事が出来ます。サポートには依然制限があります。 IPX DOSBox 設定ファイルで IPX ネットワークを有効にする必要があります。 IPX ネットワークの全ては DOSBox の内部コマンド IPXNET から管理されます。 DOSBox から IPX ネットワークのヘルプを参照するには "IPXNET HELP" と入力 して下さい。 コマンドと関連文書がリストアップされます。 実際にネットワークを確立するには、1 つのシステムがサーバとなる必要が あります。 これには、DOSBox セッションの時に "IPXNET STARTSERVER" と入力して下さい。 サーバ DOSBox セッションが、それ自身を自動的に仮想 IPX ネットワークに 追加します。 仮想 IPX ネットワークの一部となる(サーバ以外の)他のコンピュータでは、 "IPXNET CONNECT <ホストコンピュータ名、又は IP>" と入力します。 例えば、サーバが bob.dosbox.com である場合、 その他全てのシステムで "IPXNET CONNECT bob.dosbox.com" と入力します。 Netbios を必要とするゲームをプレイするには Novell の NETBIOS.EXE という ファイルが必要です。 前記のとおり IPX 接続を確立したら、次に "NETBIOS.EXE" を実行して下さい。 (※以下、サーバとホストはほぼ同義とする) (※以下、ホスト以外の全てのコンピュータはクライアントと言い換える) IPXNET コマンドリファレンス: IPXNET CONNECT IPXNET CONNECT は、他の DOSBox セッションで実行されている IPX トンネルサーバとの接続を開きます。 "address" パラメータには IP アドレスか、サーバコンピュータの ホスト名を指定します。 UDP ポートを指定して使う事も出来ます。 既定値では、 IPXNET はポート 213(IPX トンネルに割り当てられた IANA ポート)を接続に使います。 IPXNET CONNECT の構文は: IPXNET CONNECT address IPXNET DISCONNECT IPXNET DISCONNECT は IPX トンネルサーバとの接続を終了します。 IPXNET DISCONNECT の構文は: IPXNET DISCONNECT IPXNET STARTSERVER IPXNET STARTSERVER は DOSBox セッションでの IPX トンネルサーバを 開始します。(※実行した PC がホストとなる) 既定値では、サーバは UDP ポート 213 で接続を受け付けますが、 これは変更出来ます。 サーバがスタートしたら、DOSBox は自動的に IPX トンネルサーバと クライアントの接続を開始します。 IPXNET STARTSERVER の構文は: IPXNET STARTSERVER サーバがルータの外にある場合は、そのコンピュータに転送される為に UDP ポート の指定が必要です。 Linux Unix ベースのシステムでは 1023 より小さなポート番号は ルートプリビリッジでのみ使用出来ます。 それらのシステムでは 1023 よりも大きなポート番号を使って下さい。 IPXNET STOPSERVER IPXNET STOPSERVER は DOSBox セッションでの IPX トンネルサーバを 終了します。(※ホスト用コマンド) 全てのクライアントからの接続が終了しているか、十分に注意して下さい。 サーバの停止は、まだ IPX トンネルサーバを使用しているクライアントで ロックアップを引き起こすかもしれません。 IPXNET STOPSERVER の構文は: IPXNET STOPSERVER IPXNET PING IPXNET PING は IPX トンネルネットワークに ping リクエストを送ります。 ping を受け取った他の全てのコンピュータからは、それに応じて ping 受信に要した時間と ping メッセージが返ってきます。 IPXNET PING の構文は: IPXNET PING IPXNET STATUS IPXNET STATUS は DOSBox セッションの IPX トンネルネットワークに関する 現在の状況を報告します。 ネットワークに接続されている全てのコンピュータのリストは IPXNET PING コマンドを使います。 IPXNET STATUS の構文は: IPXNET STATUS KEYB [languagecode [codepage [codepagefile]]] キーボードレイアウトを変更します。 キーボードレイアウトの詳細については「7. キーボードレイアウト」を参照 して下さい。 [languagecode] は二文字(特殊なケースではそれ以上)で構成されます。 例:JP(日本)、GK(ギリシャ)、IT(イタリア) これで使用するキーボードレイアウトを指定します。 [codepage] は使用するコードページの番号です。 キーボードレイアウトが指定されたコードページのサポートを提供しなければ、 レイアウトの読み込みは失敗します。 コードページの指定が無い場合、要求されたレイアウトに最適なコードページ が自動的に選ばれます。(※既定は 437 米国標準、ちなみに日本は 932) [codepagefile] はコードページの読み込みに使えますが、 DOSBox には未だ コンパイルされていません。 これは DOSBox がコードページを見つけられない時に必要となるだけです。 ※現在の日本語キーボードが正にそれ。 例: 1. ドイツ語のキーボードレイアウトを読み込むには: (コードページ 858 を自動で使用) keyb gr 2. ロシア語キーボードレイアウトをコードページ 866 で読み込むには: keyb ru 866 ロシア文字を打ち込むには ALT(右)+SHIFT を押します。 3. フランス語キーボードレイアウトをコードページ 850 で読み込むには: (コードページが EGACPI.DAT で定義されている) keyb fr 850 EGACPI.DAT 4. コードページ 858 で読み込む: (キーボードレイアウトの指定無し) keyb none 858 これは FreeDOS keyb2 ユーティリティのコードページに変更するのに 使えます。 5. 現在のコードページと、読み込まれているならキーボードレイアウトを表示: keyb KEYB /? で更に情報を得られます。 ======================= 5. ショートカットキー: ======================= ALT+ENTER フルスクリーンへの変更と解除 ALT+PAUSE エミュレーションの一時停止と再開 CTRL+F1 キーマッパー起動 CTRL+F4 複数マウントされたディスクイメージの切り換え 全てのドライブでディレクトリキャッシュをアップデート CTRL+ALT+F5 スクリーンの動画キャプチャー開始と停止(avi フォーマット) CTRL+F5 スクリーンショット保存(PNG フォーマット) CTRL+F6 録音開始と停止(wave フォーマット) CTRL+ALT+F7 OPL コマンドの録音開始と停止(DRO フォーマット) CTRL+ALT+F8 MIDI コマンドの録音開始と停止 CTRL+F7 フレームスキップを減らす CTRL+F8 フレームスキップを増やす CTRL+F9 DOSBox 終了 CTRL+F10 マウスの固定と解除 CTRL+F11 エミュレーションを遅く(DOSBox のサイクルを小さく) CTRL+F12 エミュレーションを速く(DOSBox のサイクルを大きく) ALT+F12 スピード非抑制(ターボボタン) (注記:DOSBox のサイクルをコンピュータの最大能力を超えて増加させると、 エミュレーションを遅くするのと同じ効果をもたらすでしょう。 この最大と言うのは、コンピュータによって異なります。) これらは既定のキー割り当てです。 キーマッパーで変更出来ます。 (「6. マッパー」を参照して下さい) 保存や記録されたファイルはカレントディレクトリの capture フォルダにあります。 (これは DOSBox の設定ファイルで変更する事が出来ます) このフォルダは DOSBox がスタートする前には存在しなければなりません。 そうでなければ、何も保存・録音されません。 ※訳者の環境では、標準インストールで capture フォルダは自動作成されていた。 C:\Documents and Settings\ユーザ名\Local Settings\Application Data \DOSBox\capture ============= 6. マッパー: ============= ※キーボードレイアウトに問題のあるキーに関しては、若干問題有り DOSBox のマッパーを起動すると、仮想キーボードと仮想ジョイスティックが 表示されます。(CTRL+F1 を押すか、DOSBox に -startmapper を付けて実行) これらの仮想デバイスは、キーと DOSBox が DOS アプリケーションに 伝えるイベントに対応しています。 マウスで画面のボタンをクリックすれば、それがどんなイベントに関連しているか、 どんなイベントが現在割り当てられているのかを、左下コーナーで確認出来ます。 ※下記はマッパーの左下から中央下の表示項目をほぼ同様に配置したもの EVENT: EVENT BIND: BIND Add Del mod1 hold Next mod2 mod3 EVENT ※イベント DOSBox が DOS アプリケーションに報告するキーや、 ジョイスティックの axis/button/hat BIND ※割り当て EVENT に対応する実際のキーボードでのキーや、実際のジョイスティックの axis/button/hat(SDL の報告による) mod1,2,3 修飾キー BIND に表示されるキーを押す時、同時に押さなければならないキー。 mod1 = CTRL, mod2 = ALT(※, mod3 = 未指定) これらは一般に DOSBox のショートカットキーを変更したい時に使うだけです。 Add (※実行時に表示されている)イベントに新たな割り当てを追加します。 基本的にキーボードからのキー入力や、ジョイスティックからのイベント (ボタンを押す、 axis/hat ※>レバー等を動かす)の追加で DOSBox のイベントを作成します。 Del (※実行時に表示されている)イベントの割り当てを消去します。 イベントに何も割り当てられていない時は、 DOSBox は何も出来ません。 (キーをタイプしたり、ジョイスティックの各所作用を使う方法がありません) Next (※実行時に表示されている)イベントがマップしている割り当てリストを 順に表示します。 例: ※以下は1つのイベントに複数の割り当てが出来る事による問題を解決する 質問 1: キーボードの X を DOSBox では Z とタイプさせたい。 回答: まず、キーボードマッパーで Z をクリックして下さい。 次に、 "Add" をクリックして下さい。 最後に、キーボードで X を押して下さい。 質問 2: "Next" を2回くらい押したら、キーボード(※ "BIND:" で表示される) の Z も DOSBox で Z になっている事に気づいた。 回答: まず、Z をもう一度選択して下さい。 次に、"BIND:" が Z になるまで "Next" をクリックして下さい。 最後に、"Del" をクリックします。 質問 3: DOSBox で試していたら、X を押すと ZX と表示される事に気づいた。 回答: キーボードの X は DOSBox の X としてもマップされたままです! まず、キーボードマッパーで X をクリックして下さい。 次に、"BIND:" が X となるまで "Next" をクリックして下さい。 最後に、"Del" をクリックします。 ジョイスティックの再マッピングについての例: ジョイスティックを取り付けると、 DOSBox できちんと動きます。 でも、キーボードだけでコントロールするゲームを、ジョイスティックで プレイしたい時には(ゲームはキーボードの方向キーでコントロール されていると思われます): 1. マッパーを起動して、左中央に配置されている方向キーの1つを クリックします。(Mod1/Mod2 ボタンの少し上です) 左方向キーをクリックしたのであれば "EVENT:" は "key_left" になっているはずです。 ここで "Add" をクリックして、次に実際のジョイスティックで それに対応させたい操作を行います。 (アナログスティックのレバーを左に倒す、とか、ゲームパッドの 十字キーで左を押す、等) これで、その操作が "BIND:" に表示されるはずです。 ※"EVENT: key_left" 、"BIND: 今操作して追加した内容"となっているはず。 この時点では、キーボードの左方向キーも "BIND:" の内容として 残っており、それは "Next" をクリックする事で表示出来る。 2. 残り3方向も 1. と同じように設定します。 更に、ジョイスティックのボタン(ファイア・ジャンプ等)についても、 同じようにして設定できます。 3. "Save" をクリックして今の設定を保存したら、"Exit" でマッパーを終了 して、何かのゲームでテストして下さい。 ジョイスティックの "y-axis"(Y 軸入力)を反転させたい。 フライトシミュレーションでアップ・ダウンの方向が気に入らないけど、 ゲームからはそれを変更できない: 1. ※マッパーを起動したら、右上のジョイスティックレイアウトの領域は 次のように表示されています。 ※ Joystick Layout ※ 1 Y- 2 ←第1アナログスティック ※ X- Y+ X+ ※ 3 Y- 4 ←第2アナログスティック ※ X- Y+ X+ (2つ接続や、2つのスティックを持つ物向け) ※ UP ←ゲームパッド等の方向キー ※ LFT DWN RGT ※キーボードの方向キーは画面左に別にある 上の "Y-" をクリックして下さい。 (ジョイスティックが2つ接続されている場合、これは第1ジョイスティック に関わります 下の "Y-" は2つ接続されている場合の第2ジョイスティック、又は 接続ジョイスティックは1つだけれど、それに2つのスティックが ついている場合に関わります。) "EVENT: jaxis_0_1-" 又は "EVENT: jaxis_1_1-" となっているはずです。 2. "Del" をクリックして現在の割り当てを消して下さい。 次に、"Add" をクリックした後、ジョイスティックを自分の希望する ダウン方向に操作します。 これで新しい割り当てが追加されました。 3. 以上を "Y+" についても行います。 それらの設定を "save" で保存した後、マッパーを終了させ、 ゲームで操作テストして下さい。 既定のマッピングを変更したい時は、"Save" をクリックする事で変更を保存できます。 DOSBox は設定ファイルの "mapperfile= entry" で指定した場所にそれを格納します。 DOSBox は設定ファイルに指定があれば、そのマッパーファイルを読み込みます。 ※訳者の環境では既定で "mapperfile= mapper.txt" が指定されていたが、 ファイルはまだ作られていなかった。 ========================= 7. キーボードレイアウト: ========================= ※現在ここに記載された方法での日本語キーボードレイアウトへの変更は困難 キーボードレイアウトを変更するには、DOSBox 設定ファイルの [dos] セクションに ある "keyboardlayout" の項目や、DOSBox の内部コマンド "keyb.com" が使えます。 これらは DOS の言語コードに従いますが、"keyb.com" を使う場合は独自のコード ページを指定出来ます。 既定のキーボードレイアウト設定 "keyboardlayout=auto" では、 OS のレイアウトに従ってレイアウトが選択されます。 これは現在、ウィンドウズでのみ機能します。 ※日本語環境は例外 レイアウト変更 DOSBox は多くのキーボードレイアウトとコードページを標準でサポートします。 これには、レイアウトの指定が必要です。 DOSBox 設定ファイルを利用するならば "keyboardlayout=sv" を指定、 DOSBox の内部コマンドを使うなら "keyb sv" とコマンドライン入力 ※ SV は スウェーデンを表します ※これも日本語環境は例外 いくつかのキーボードレイアウト(例えば レイアウト GK コードページ 869 や、 レイアウト RU コードページ 808)は二元的なレイアウトをサポートします。 それは、 ALT(左)+SHIFT(右)でアクティブに ALT(左)+SHIFT(左)で非アクティブに出来ます。 外部ファイルのサポート 利用可能な全ての .kl ファイル からなる FreeDOS の keyboard.sys/ keybrd2.sys/keybrd3.sys ライブラリと同様、FreeDOS の .kl ファイル (FreeDOS の keyb2 keyboard レイアウトファイル)をサポートします。 DOSBox に統合されたレイアウトが何らかの理由で機能しない場合は、 http://projects.freedos.net/keyb/ でプリコンパイルされたキーボード レイアウトを探して見て下さい。 アップデートや新しいレイアウトが利用可能になっているかもしれません。 ※ FreeDOS の xkb1_15x に付属の SCANKBD.EXE で KEY ファイルを作成して、 それを FreeDOS の kc200x で .kl ファイルにコンパイルする様に編集、 それを独自にコンパイルして .kl ファイルとしたが、上手く機能せず。 .CPI(MS-DOS 及びその互換コードページファイル)と .CPX(FreeDOS UPX 圧縮コードページファイル) の両方を使えます。 いくつかのコードページは DOSBox に組み込んでありますので、 外部コードページファイルを気にする必要はほとんどありません。 他の(又は独自の)コードページファイルが必要な場合、 それを DOSBox 設定ファイルと同じフォルダにコピーして下さい。 それで DOSBox はそのファイルにアクセス出来るようになります。 追加レイアウトは DOSBox 設定ファイルと同じフォルダに .kl ファイルを コピーするのと同様に追加する事が出来ます。 そして、ファイル名の最初のパートを言語コードとして使用します。 例:UZ.KL(ウズベキスタンのキーボードレイアウト)を指定するには DOSBox 設定ファイルに "keyboardlayout=uz" と記載します。 複数のキーボードレイアウトを統合したパッケージ(keybrd2.sys 等) も同様に機能します。 注記:キーボードレイアウトは外国の文字入力を可能にしますが、 ファイル名に関してのサポートはありません。 DOSBox 内部、DOSBox からアクセス可能な OS サイドでのファイル名、 その双方でそれらを避けるようにして下さい。 ※「DOSBox 設定ファイルと同じフォルダ」の意味について 訳者の環境において、 既定で存在する設定ファイル "dosbox-0.73.conf" の存在するフォルダは、 "C:\Documents and Settings\ユーザ名\Local Settings\Application Data\DOSBox" "config -writeconf ファイル名(.拡張子)" コマンドで作成されるファイルは、 DOSBox のインストールフォルダに作られる。 "C:\Program Files\DOSBox-0.73\ファイル名(.拡張子)" ※上記のどちらを指すのかは未確認 ================================= 8. シリアルマルチプレーヤの特徴: ================================= DOSBox はシリアルヌルモデムケーブルでネットワークを越えて、 インターネットにおいてもエミュレートを可能にします。 それは DOSBox 設定ファイルの [serialports] セクションで設定出来ます。 ヌルモデム接続を開始するには、片方がサーバとなり、もう片方がクライアントと なる必要があります。 サーバは DOSBox 設定ファイルに次の通り記載します: serial1=nullmodem クライアントは次のとおり記載します: serial1=nullmodem server: これでゲームを開始して、COM1 の設定で nullmodem / serial cable / already connected を選択します。 双方のコンピュータで同じ通信速度を設定て下さい。 更に、ヌルモデム接続の動作をコントロールする為に追加パラメタを指定できます。 以下は全てパラメタです: * port: - TCP ポート番号。 既定値:23 * rxdelay: - データ受信の準備が出来ていない時の待機時間(ミリ秒)。 DOSBox のステータスウィンドウで、オーバーランエラーに 遭遇したら、これを増やします。 既定値:100 * txdelay: - パケット送信前のデータ集積時間。 既定値:12 (ネットワークオーバーヘッドを下げます) ※パケットが小さい程、NOH(ネットワーク負荷)は高くなる ※パケットを大きくするには、ここの値を大きくする * server: - このヌルモデムで指定サーバに接続してクライアントとなる。 (サーバ指定が無いと、自身がサーバになります) * transparent:1 - RTS/DTR ハンドシェイクをせず、シリアルデータのみ送信。 これは、ヌルモデム以外と接続する時に使用します。 ※RTS(Request to Send) モデムに対する送信要求 ※DTR(Data Terminal Ready)端末が回線接続して通信可能 * telnet:1 - リモートサイトからの Telnet データをトランスペアレントに します。 自動的にトランスペアレントが設定されます。 ※トランスペアレントは意識しなくていいので見えなくしている ・・・くらいに解釈を。 * usedtr:1 - DOS プログラムから DTR がスイッチオンされるまで 接続を確立しません。 モデムターミナルの役に立ちます。 トランスペアレントが自動でセットされます。 * inhsocket:1 - DOSBox コマンドラインに渡されたソケットを使います。 自動的にトランスペアレントが設定されます。 (ソケット継承:古い DOS のドアゲームを新しい BBS ソフトウェアでプレイするのに使えます。) ※パラメータ名は "Socket Inheritance" (ソケット継承) の略と思われる。 ※BBS は Bulletin Board system ※Door Games は BBS のいくつかのゲームのジャンルを指す。 ※有名なのは "Legend of the Red Dragon" 例:TCP ポート 5000 でサーバになる。 serial1=nullmodem server: port:5000 rxdelay:1000 ======================================= 9. リソースが厳しいゲームを実行する方法: ======================================= DOSBox は PC の CPU、サウンド及びグラフィックカード、他の周辺機器を、 全て同時にエミュレートします。 エミュレートする DOS アプリケーションの速度は、指示を何回エミュレートする事が出来るかに依存し、それは調整可能です。(サイクル数) CPU サイクル(Cycles) 既定("cycles=auto")では、DOSBox はゲームが実行の際に必要とする単位時間 当たりのエミュレート指示回数を、可能であれば検出しようとします。 DOSBox 設定ファイルで "cycles=max" と設定する事で、強制する事も出来ます。 その時、DOSBox ウィンドウには "Cpu Cyles: max" と表示されます。 このモードでは、サイクルを%単位で減らしたり("CTRL+F11" を押します)、 また増やしたり("CTRL+F12")出来ます。 ※ショートカットキーでの増減値は DOSBox 設定ファイルで指定出来るが、 訳者の環境では "cycleup=500" "cycledown=20" が既定値となっていた。 100未満は%、100以上は回数を表す。 時には、サイクル数を手動で設定した方が良い結果をもたらす事もあります。 (例えば、DOSBox 設定ファイルで "cycles=30000" と指定) 何か DOS アプリケーションを実行している時、"CTRL+F12" でサイクルを 上げる事が出来ますが、実際の CPU 能力を超える事は出来ません。 CPU にどれだけ余裕があるのかは、タスクマネージャで確認出来ます。 (Windows 2000/XP の場合、Windows 95/98/ME はシステムモニター) 現実の CPU タイムが 100% に達したら、DOSBox の非 CPU パートで生成される 負荷を減らしてやる以外に、DOSBox の更なる速度向上の道はありません。 CPU コア(Cores) x86 アーキテクチャではダイナミックリコンパイル(動的再コンパイル)コア の使用を強制してみる事が出来ます。 (DOSBox 設定ファイルで "core=dynamic" を指定します) これは通常、自動検知("core=auto")に失敗した時に良い結果をもたらします。 "cycles=max" との併用がベストです。 注記:"core=dynamic" で悪くなったり、全く動かないゲームもあるでしょう。 グラフィックエミュレーション(Graphics emulation) VGA エミュレーションは、実際の CPU 使用に関して DOSBox の非常に厳しい 部分です。 "CTRL+F8" を押してスキップするフレーム数を1づつ増やして下さい。 固定サイクルを設定している時、CPU 使用率は減少しているはずです。 一段階戻して、ゲームが十分速くなるまでこれらを繰り返して下さい。 これは二律背反である事に注意:ビデオの流動性を失い、速度を獲得します。 ※要は、フレームスキップとサイクルの二項目を上手く調整しろと言う事。 ※DOSBox 設定ファイルでは "frameskip=0" が既定となっているが、 これは、ここで言うスキップの増減数とは無関係。 フレームスキップ増減数は"1"で固定。 サウンドエミュレーション(Sound emulation) CPU の負荷を減らす為に、ゲームのセットアップユーティリティで サウンド無効を試して見る事も出来ます。 DOSBox 設定ファイルで "nosound=true" としても、サウンドデバイスの エミュレーションは無効になりません。 サウンド出力が無効になるだけです。 DOSBox で利用可能なリソースを確保する為、DOSBox 以外の全てのプログラムを 終了させる事も試して下さい。 高度なサイクル設定: "cycles=auto" と "cycles=max" は、異なる開始要素を持てます。 構文は: cycles=auto ["realmode default"] ["protected mode default"%] [limit "cycle limit"] cycles=max ["protected mode default"%] [limit "cycle limit"] 例: cycles=auto 1000 80% limit 20000 これは、リアルモードゲームに cycles=1000, プロテクトモードゲームにはハードサイクルリミット 20000、CPU 80% 制限 を適用します。 ============================ 10. トラブルシューティング: ============================ DOSBox が起動直後にクラッシュする: ・DOSBox 設定ファイルの "output=" 項目を変更して下さい。 ・グラフィクスカードドライバと DirectX をアップデートしてみて下さい。 いくつかのゲーム実行中に DOSBox が終了、何かメッセージ表示してクラッシュ、 若しくは、ハングアップする: ・DOSBox のインストール時初期設定で試してみて下さい。 (未編集の設定ファイルで) ・音を無効にして試して下さい。 (ゲームのサウンド設定を使用、更に DOSBox 設定ファイルで "sbtype=none" "gus=false" として下さい。) ・DOSBox 設定ファイルのいくつかを変更してみて下さい。 特に、 "core=normal" "cycles=" を固定(例 "cycles=10000") "ems=false" "xms=false" 以上の組み合わせも試して下さい。 エミュレートするチップセットとその機能性を制御する "machine" 設定も 変更してみて下さい: "machine=vesa_nolfb" 若しくは "machine=vgaonly" ・ゲームを始める前に "loadfix"(内部コマンド)を実行して下さい。 ゲームが何かエラーメッセージを表示して DOSBox に戻ってしまう: ・エラーメッセージを良く読んでエラーを特定してみて下さい。 ・前のセクションにヒントが無いか見て下さい。 ・実行場所を小うるさく言うゲームがありますので、別の場所にマウント してみて下さい。 例えば "mount d d:\oldgames\game" で上手く行かないのであれば、 "mount c d:\oldgames\game" と "mount c d:\oldgames" を試して下さい。 ・ゲームが CD-ROM を要求するのであればマウント時に "-t cdrom" 指定を 忘れないで下さい。 そして他の追加パラメータも試して下さい。 ("ioctl","usecd","label" スイッチ、適切なセクションを参照して下さい) ・ゲームファイルのパーミッションを確認して下さい。 (読み込み専用であればそれを解除して、書き込み許可を追加、等します) ・DOSBox からゲームを再インストールしてみて下さい。 ==================== 11. 設定ファイル: ==================== 設定ファイルは "CONFIG.COM"(内部コマンド)を使って作成できます。 このコマンドファイルは DOSBox を起動した時の "Z:" ドライブで見つけられます。 ※"Z:" ドライブで "dir" を実行すれば確認出来る。 この文書の「4. 内部コマンド」で "CONFIG.COM" の使い方を参照して下さい。 作成された設定ファイルを編集すれば DOSBox をカスタマイズできます。 設定ファイルはいくつかのセクションに分かれています。 (各セクション名は "[]" で囲われています) それぞれのセクションに設定可能なオプションがあります。 "#" と "%" はコメント行である事を示しています。 DOSBox 設定ファイルには現在の設定が入っています。 設定ファイルを編集して変更した後、その設定ファイルを "-conf" スイッチで DOSBox に読み込ませれば、変更した設定を利用できます。 ※DOSBox の設定ファイル参照順序 1. DOSBox は最初に "-conf" で指定される設定ファイルを解析します。 2. 1. で指定が無かった場合、ローカルディレクトリから "dosbox.conf" を読み込みます。 3. "dosbox.conf" が存在しない場合はユーザ作成の設定ファイルを読み込みます。 4. ユーザ作成の設定ファイルが存在しない場合、新たにファイルが作成されます。 この設定ファイルは "~/.dosbox"(Linux)か "~/Library/Preferences"(MAC OS X)にあります。 ウィンドウズではスタートメニューのショートカットを利用するといいでしょう。 ※補記(Win XP 環境) ・設定ファイルの通常配置場所(2.でいう「ローカルディレクトリ」のファイル) C:\Documents and Settings\ユーザ名\Local Settings\Application Data \DOSBox\dosbox-0.73.conf ・4. でいうショートカット スタート>プログラム>DOSBox-0.73>Configuration>Edit Configuration これは上記の "dosbox-0.73.conf" を呼び出す ・内部コマンド "config -writeconf configfile" で作成される設定ファイルは 上記の場所には置かれない。 ※このコマンドであれば "configfile" という拡張子の無いファイルが DOSBox のインストールフォルダ( "C:\Program Files\DOSBox-0.73" 等) に作成される。 ================== 12. 言語ファイル: ================== 言語ファイルは内部コマンドの "CONFIG.COM"("CONFIG -writelang langfile")で 作成できます。 その時表示される内容を読めば、変更方法を理解出来るでしょう。 DOSBox に "-lang" スイッチを付けて起動すれば言語ファイルを利用できます。 設定ファイルの [dosbox] セクションで言語ファイル名を設定する事も出来ます。 "language=" という項目がありますので、そこに言語ファイル名を記入します。 ※作成したファイルには制御文字が含まれており、テキストエディタでの 編集には注意が必要。 内容をざっと見たが、表示文字を翻訳する為のファイルのようだ。 日本語に書き換えるには、まず日本語を扱える環境が先に必要。 ================================= 13. DOSBox の独自バージョン構築: ================================= ソースをダウンロードして下さい。 配布ソースにある "INSTALL" をチェックして下さい。 ※日本にも独自にソースを編集してキーボード問題などを解決した物を コンパイルして、そのバイナリを公開している方がいらっしゃいます。 "dosbox 日本語" とかで検索すれば見つかるかも♪ ただ、こういうケースではご自身の環境に最適化されているケースが多く、 PC のスペック等で、問題がある場合も考えられるでしょう。 ======== 14. 謝辞 ======== "THANKS" ファイルを見て下さい. ============ 15. 連絡法: ============ 以下のサイトを見て下さい: http://www.dosbox.com メールアドレスがクルーページにあります(The Crew-page)